日本が誇る「塙 保己一(はなわ ほきいち)」をご存知ですか?

去る25日大津市で『共鳴する魂 塙保己一伝』のドキュメンタリー映画の上映が行われたので、見に行ってきた。

主催のひとりが友人であり、塙保己一さんの生き方に感銘を受け「理子さんにも知ってほしい」と誘っていただいた。わたしも初めて聞くお名前の偉人であったため、どのような人なのか興味を持ったというわけだ。

塙保己一さんは、江戸時代に活躍した盲目の国学者である。学問の道に進み、貴重な古書の散逸を危ぶみ、それらを収集、編纂して出版することを決意。多くの困難の中、41年の歳月をかけ「群書類従(ぐんしょるいじゅう)」の出版を成し遂げた人である。『かぐや姫』や『浦島太郎』の物語も彼がいたからこそ、現代に残っているのだ。

映画鑑賞のあとは、映画のエグゼクティブプロデューサー・吉野浩さんのミニ講演会。

「世のため後のため」という言葉を、この世界に浸透させたいという強い意志を持って、イギリス、クロアチアでも塙保己一の映画を上映されている。日本でもお呼びがあればどこでも来てくれるそうだ。

年末の紅白歌合戦の名物「けん玉コーナー」を取り仕切っているチームも上映会に参加されていて、懇親会ではその腕前を披露してくださった。けん玉という競技の奥が深すぎて、間近で見て感動した。

全盲の塙保己一さんは、耳で物語や言い伝えを聞き取り、その膨大な読み物を版木として世に残した。ただただ、自分の学問で人の役に立ちたい・・・という思いから41年の歳月をかけてやり遂げたという。この素晴らしい人物を日本の世に出してはいけない、と戦後アメリカのGHQがその存在を日本の教科書から消滅させた。

しかし、ようやくその存在に光を当てたい、素晴らしい日本を次世代に残したい、という人たちが動き始める時代がきた。今後私の人生の成長に関わってくるかも、だ。