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2019-06-06

横山秀夫『ノースライト』

昔から本を読むことが好きだ。1カ月に10冊は読むことが目標なので、電車の移
動時間や、車を運転しながらの信号待ちなど、隙間時間で読むことが多い。文庫本
だと持ち運びは苦労しないが、単行本は大きくて重いので、持って歩くには不向き
だし値段もお高い。

ゆえに単行本を購入することはめったにないのだが、久しぶりに書店で買い求めた
のがこの一冊。横山秀夫の『ノースライト』だ。

相変わらずの男臭さ満載の重い内容だが、読み応えがある。ルビがなくては読めな
い漢字もバンバン登場しつつ、途中で読者をあきらめさせずラストまで引っ張って
いくストーリー展開はさすが!

今回私自身が「和のイベント」に携わっていることもあり、建築家・ブルーノ・
タウトの日本に対する深い思いが描かれている場面に目が惹きつけられ、むさぼ
るように読み進めた。

もともと処女作の『ルパンの消息』を読んだときに、横山秀夫という作家を知っ
た。

この本が私にとって、愛読書の1冊になるくらいに面白くて、すでに10回は読み
返している。
すべての横山作品を読む「きっかけ」になったくらいお気に入りなのである。

 

本とは著者が大変な苦労をして手に入れたものを、読むだけで手に入れることが
出来るツールなのだ。ありがたい。

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